東海大学 望星技術士会

◆設立趣意書

平成27年11月7日
  現在日本の多くの各国公私立大学には技術士会が設立されており、現在も同窓会等を通じて拡大しつつある。しかし何故か天下の東海大学には未だ技術士会が設立されていない。公益社団法人日本技術士会に登録されている本学のOB技術士は、125名を超えている。
  想えば終戦後の日本の復興を導き、真の平和国家として世界に認められるためには、技術を高めて優れた輸出品を生み出す以外に方法は無いと考え日本のよって立つ基盤は技術であると深く確信した方々の努力と行動とが信念となり、技術士法の制定の原動力となったことは事実である。そこには真摯な態度で、魂を揺さぶるような熱意を持って突き進んだ我が国の大先輩の方々の姿を垣間見ることが出来るような気がする。
  昭和28年12月、当時衆議院議員であった松前重義先生を中心として、党派を越えた衆議院議員の有志の方々によって技術士法が議員提案として正式に国会に上程された。
  しかし当時の政局の混乱もあり、紆余曲折を経ながら、昭和31年科学技術庁の発足と同時に、技術士法は多少の修正を加えて、政府提案として、国会に上程され、審議を経て正式に制定されるに至った。因みに科学技術庁発足に当たっては、松前重義先生も深く関わっておられる。また当時の科学技術庁次長には重義先生の右腕であった篠原登先生がご就任されている。東海大学はこのような歴史を持っているということを深く認識しておく必要があるものと考える。
  この技術士法に定められた技術士とは、工業部門21部門を擁し、「科学技術に関する高度な応用能力を備える者」とされており、鉱工業資格の中では最高位にランクされている国家資格である。この資格を有する方は8万人ともいわれており、公益社団法人日本技術士会に登録されている正会員数は、現時点で1万5千人を数えている。
  従って、東海大学においては、在学生に対しても、このような国家資格があることを知らしめ、卒業後は技術士資格を多くの卒業生の方々が取得され、工業立国としての我が国の将来を背負う若者を多く育てていく責任と義務があるものと考えている。
  このことを大学全体の使命と考えた場合、この趣旨にぜひとも多くの方々のご賛同がいただけることを願って、東海大学望星技術士会の設立立案に至った次第である。
      
東海大学望星技術士会 発起人一同